持続可能型社会

今日、私たちダマヌール共同体は、その仕事やリサーチや経験のすべての結果を誰もが自由に使えるようにしたいと望んでいます。ダマヌールにとって、惑星の変化のプロセスに参加することは、新しい社会をつくることです。 もし、あなたがこういったコミュニティーをつくりたいのなら、私たちは喜んで私たちの社会的精神的な経験を分かち合うことによって、あなたのお手伝いをしましょう。私たちは、将来、地球で連合体に参加するたくさんの小さなコミュニティーが存在することを信じています。それぞれが独自の文化や習慣をもって世界をつくっていくコミュニテー、そこでは多様性を尊重することが神聖です。もしかするとその時、人類は、より壮大な集まりに参加するよう求められ、そして、星空を見上げて、ついに、郷里に帰ったように感じるかもしれません。

理想の社会モデル

国際連合のグローバルな人間の共同社会フォーラムより、ダマヌールの連合体およびビダラッコ地域に対し、2005年10月4日、「グローバルな人間の共同社会フォーラム2005賞」が授与されました。 ダマヌール独自の新しい社会の実現の思想が、地球や世界に対して有意義な貢献であると認められ、 未来に向けて大きな希望と勇気をもたらす出来事となりました。

自給自足

ダマヌールの人々は、この惑星を感覚を持った存在であるとみなし、敬意を払い保護されるべき生きものであると考えています。連合体の敷地を開拓する時も、環境にやさしい開発をしており、この原則は維持しています。
エネルギーの自給自足の達成はダマヌールの最も重要な目的のひとつです。今日、連合体においては、ソーラーパネル設備のおかげで、バスルームで使う温水の70%; 太陽光発電設備と小型水力タービンを通して、電力の35%; 森林管理から得られる薪によって、薪暖房の90%を自給しています。
さらに、ダマヌール市民が使う車の35%はバイオディーゼル車(連合体のテリトリー内に給油所があります)、40%は天然ガス車かLPG車です。
ダマヌールクレアは、多機能な生きたラボラトリーです。 アイデアや夢は、芸術作品になり、文化イベント、エコ社会のプロジェクトを形成しています。
有機農業と食物の持続可能性は、ダマヌールの基本的な目的のひとつです。ダマヌールでは、食物やワインを生産し、この谷で生産された有機生産物の協同組合小売センターを始めました。ダマヌールクレアの食料品店「テンタティ」で売られているすべての生産物は、ダマヌール内の分子生物学研究所の検査によって、遺伝子組換えでないことが確認されています。

ダマヌールクレア

2003年、ダマヌールの首都ダミールに程近いビダラッコにあったオリベッティの工場跡地を買い上げました。 イタリア政府から認証を受けた芸術の学校、さまざまな芸術の工房、会議に利用されるホール、また日用品を扱うマーケットやブティック、予約制のマッサージルームも開設されています。
また、クレアの前のエコロジカルな建設によるアパートも分譲されており、ダマヌリアンの家族や高齢の親たちも入居しています。

テンタティー
有機認定商品、非遺伝子組み替え製品を取り扱うスーパーマーケットです。エコロジーを支持し、商業や文化を促進するこの地域で最初のセンターです。食品の多くは、ダマヌールの中で自然の力や環境との調和をもとに生産されています。

ダマヌールクレア エピソード

種のバンク

生物多様性と自給自足のために播種用の種子を保護するダマヌールの「種の銀行」プロジェクトです。

補完通貨 クレディト

ダマヌールの補完通貨クレジットは、コミュニティー内にとどまらず、周辺地域、また世界の中で、他のコミュニティー(フィンドフォン)にも利用が拡大されています。

 

植物の音楽

ダマヌールの人々の、自然とより深くコンタクトしたいという願望が「植物のコンサート」を生み出しました。
1976年、ダマヌールの研究者たちは、すでに、植物の葉や表面の電磁気の変化をとらえ、それを音に変換する装置をつくりました。木々は、自らが奏でようとする音楽をあたかも自覚しているように電気反応をコントロールします。
音楽家たちは、木々の奏でるメロディに合わせて演奏します。1976年、植物のコンサートは、定期的にダマヌールで開催されており、国際的なフェスティバルでも紹介されました。フィレンツェの自然科学博物館の協力のもと、興味深い実験が、今なお進行中です。
ダマヌールでは、何年も前から植物の音楽のコンサートを行っています。
ダマヌール日本も、植物の音楽のライブ演奏を、スピリチュアルイベント等に出展した際、また「ダマヌールを知る会」の会場にても披露しています。どうぞ、ご注目ください。

植物の世界
ダマヌールの長年に渡る実験で実証できたことですが、植物は学習能力があり、人間と意思疎通ができる存在です。人間は植物の世界との共存によって地球上で存続できる存在であり、精神的進化も、彼らとの交流や共生によってはじめて実現できるのです。植物との交流を取り戻すことで、人間の眠ったままの感覚を目覚めさせることができます。また、植物は集合意識をもち、全体でのコミュニケーション手段によって、あらゆる個体の体験を共有できる賢い存在です。植物は、人間が忘れてしまった知識や歴史をいつも語り継いでいます。植物の知性に触れ、彼らからのメッセージを深く理解することによって、人間が忘れてしまった大切な智恵を取り戻し、植物の世界との調和的関係を取り戻すきっかけになることでしょう。そして、それは人類の進化にとって必要不可欠なことだと言えるでしょう。